※このページは、日本国内の医師・薬剤師等の医療関係者を対象に、医薬品等を適正にご使用いただくための情報を提供しています。一般の方および国外の医療関係者に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。
血液がん
一般名 |
海外承認状況 |
alemtuzumab |
アレムツズマブは、B細胞性慢性リンパ球性白血病の治療薬として承認されています。 |
azacitidine |
アザシチジンは、骨髄異形成症候群(MDS)の治療に対して海外にて承認されています。 |
bendamustine |
静注型アルキル化剤であるベンダムスチンは、リツキシマブまたはリツキシマブを含む療法で治療中もしくは治療後6ヵ月以内に進行した低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫の治療薬として承認されています。 |
bortezomib |
ボルテゾミブは、多発性骨髄腫患者の治療薬として承認されています。またボルテゾミブは、治療抵抗性のマントル細胞リンパ腫患者の治療にも承認されています。 |
chlorambucil |
クロラムブシルは、慢性リンパ性白血病、リンパ肉腫を含む悪性リンパ腫、大細胞型濾胞性リンパ腫およびホジキン病の治療薬として海外で承認されています。 |
crisantaspase |
エルウィナーゼ(L-アスパラギナーゼ)は、他の抗がん剤と併用して急性リンパ性白血病他の治療薬として数カ国で承認されています。 |
dasatinib |
ダサチニブは、イマチニブ抵抗性慢性骨髄性白血病、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病およびフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病の治療薬として承認されています。 |
decitabine |
デシタビンは、骨髄異形成症候群(MDS)の治療に対して海外で承認されています。 |
gemtuzumab ozogamicin |
ゲムツズマブオゾガマイシンは、再発性CD33陽性の急性骨髄性白血病の治療薬として承認されています。 |
lenalidomide |
レナリドミドは、再発・難治性の多発性骨髄腫治療薬として承認されています。(デキサメタゾンとの併用)
また、レナリドミドは5番染色体長腕部欠失を伴う低リスク・中間リスク1の骨髄異形成症候群(MDS)による輸血依存性貧血患者の治療薬として承認されています。 |
nilotinib |
イマチニブ抵抗性慢性骨髄性白血病の成人患者の治療薬およびフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病の成人患者の治療に対して承認されています。 |
sargramostim |
サルグラモスチムは、急性骨髄性白血病の治療薬として海外で承認されています。 |
消化器がん
一般名 |
海外承認状況 |
bevacizumab |
ベバシズマブは、血管内皮増殖因子に対するモノクローナル抗体で、海外では非小細胞肺癌患者、転移性の乳癌患者および結腸直腸癌患者の治療に承認されています。ベバシズマブは血管内皮増殖因子に結合することで新生血管の成長作用を阻害します。 |
carmustine |
カルムスチンは海外では脳腫瘍患者の治療に承認され、標準的治療薬として使われています。 |
lomustine |
ロムスチンは海外では脳腫瘍患者の治療に承認され、標準的治療薬として使われています。 |
celecoxib |
セレコキシブは、シクロオキシゲナーゼ(COX-2)という酵素を選択的に阻害することで、炎症を引き起こすプロスタグランジンという物質の生成を抑制します。 |
oxaliplatin |
オキサリプラチンは、腫瘍切除手術を受けた大腸癌患者に対する治療薬として、またオキサリプラチンは、進行性または再発性の結腸直腸癌に対する治療薬としても承認されています。プラチナ製剤ベースの薬剤です。 |
cetuximab |
セツキシマブは再発又は転移性の頭頸部扁平上皮癌患者および直腸癌患者の治療のために承認されています。セツキ シマブは抗ヒトEGFRモノクローナル抗体で、EGFR(上皮細胞増殖因子受容体)に結合して増殖シグナル伝達を抑制し、腫瘍の増殖を減少させると言われ ています。 |
imatinib |
イマチニブメシル酸塩は、消化管間質腫瘍および慢性骨髄性白血病を治療するために承認されています。イマチニブ メシル酸塩はチロシンキナーゼという酵素を標的とします。この酵素は白血病細胞や消化管間質腫瘍の増殖を進めますので、そのはたらきを阻害することでがん 細胞の増殖を抑えます。 |
sorafenib |
ソラフェニブは、進行性腎細胞癌や一部の肝細胞癌の治療薬として海外で承認されています。ソラフェニブはチロシ ンキナーゼの阻害剤で、阻害するキナーゼのひとつは血管内皮増殖因子に結合することで新生血管生成を阻害します。また、ソラフェニブは細胞を増殖させる酵 素のはたらきも阻害します。 |
sunitinib malate |
スニチニブは、転移性腎細胞癌患者やイマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍患者の治療薬として海外にて承認されています。スニチニブはチロシンキナーゼの阻害剤です。このキナーゼという酵素群を阻害することで、血管新生および細胞増殖を促進するシグナル伝達を妨げます。 |
erlotinib |
エルロチニブは局所進行または転移性の非小細胞肺癌患者の治療薬として承認されています。また、エルロチニブはゲムシタビンとの併用で切除不能、あるいは転移性・進行性の膵臓癌患者の治療薬として承認されています。 |
panitumumab |
パニツムマブは他の抗癌剤治療が奏功しなかった転移性結腸・直腸癌患者の治療薬として承認されています。パニツムマブはEGFRに結合し、リガンドである上皮細胞増殖因子のEGFRへの結合を阻害することで腫瘍細胞の増殖を抑えるモノクローナル抗体です。 |
capecitabine |
カペシタビンは手術不能又は再発・転移性乳がん、結腸がんにおける術後補助化学療法、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんの治療薬として海外で承認されています。 |
streptozocin |
ストレプトゾシンは海外で、転移性の膵島細胞癌患者の治療薬として承認されています。ストレプトゾシンはアルキル化剤のニトロソウレア系に属する抗がん剤で、切除不能の膵島細胞癌に対してドキソルビシンとの併用療法が海外で認められています。 |
肺がん
一般名 |
海外承認状況 |
bevacizumab |
ベバシズマブは、血管内皮増殖因子に対するモノクローナル抗体で、海外では非小細胞肺癌患者、転移性の乳癌患者および結腸直腸癌患者の治療に承認されています。ベバシズマブは血管内皮増殖因子に結合することで新生血管の成長作用を阻害します。 |
carmustine |
カルムスチンは、海外では脳腫瘍患者の治療に承認され、標準的治療薬として使われています。 |
celecoxib |
セレコキシブは、シクロオキシゲナーゼ(COX-2)という酵素を選択的に阻害することで、炎症を引き起こすプロスタグランジンという物質の生成を抑制します。 |
erlotinib |
エルロチニブは、局所進行または転移性の非小細胞肺癌患者の治療薬として承認されています。また、エルロチニブはゲムシタビンとの併用で切除不能、あるいは転移性・進行性の膵臓癌患者の治療薬として承認されています。 |
imatinib |
イマチニブメシル酸塩は、消化管間質腫瘍および慢性骨髄性白血病を治療するために承認されています。イマチニブ メシル酸塩はチロシンキナーゼという酵素を標的とします。このチロシンキナーゼは白血病細胞や消化管間質腫瘍の増殖を進めますので、そのはたらきを阻害す ることでがん細胞の増殖を抑えます。 |
lomustine |
ロムスチンは、海外では脳腫瘍患者の治療に承認され、標準的治療薬として使われています。 |
pemetrexed disodium |
ペメトレキセドは、海外で悪性胸膜中皮腫患者の治療にシスプラチンとの併用で承認されています。また、ペメトレキセドは切除不能な進行性・再発性の非小細胞肺がん患者に対する治療薬として海外で承認されています。 |
sorafenib |
ソラフェニブは、進行性腎細胞癌や一部の肝細胞癌の治療薬として海外で承認されています。ソラフェニブはチロシ ンキナーゼの阻害剤で、阻害するキナーゼのひとつは血管内皮増殖因子に結合することで新生血管生成を阻害します。また、ソラフェニブは細胞を増殖させる酵 素のはたらきも阻害します。 |
sunitinib malate |
スニチニブは、転移性腎細胞癌患者やイマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍患者の治療薬として海外にて承認を受けています。スニチニブはチロシンキナーゼの阻害剤です。このキナーゼという酵素群を阻害することで、血管新生および細胞増殖を促進するシグナル伝達を妨げます。 |
泌尿器がん
一般名 |
海外承認状況 |
degarelix |
デガレリクスは、皮下注射されるGnRH受容体拮抗薬で、進行性前立腺癌の治療薬として承認されています。デガレリクスは、GnRH受容体へのGnRHの結合を阻害することによってテストステロンの産生を低下させ、その結果前立腺癌の増殖を抑制するはたらきがあります。 |
erlotinib |
エルロチニブは、局所進行または転移性の非小細胞肺癌患者の治療薬として承認されています。また、エルロチニブはゲムシタビンとの併用で切除不能、あるいは転移性・進行性の膵臓癌患者の治療薬として承認されています。 |
everolimus |
エベロリムスは、スニチニブまたはソラフェニブ(VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤)の治療で改善が見られなかった進行性腎細胞癌の治療に対して海外で承認されています。 |
imatinib |
イマチニブメシル酸塩は、消化管間質腫瘍および慢性骨髄性白血病を治療するために承認されています。イマチニブ メシル酸塩はチロシンキナーゼという酵素を標的とします。このチロシンキナーゼは白血病細胞や消化管間質腫瘍の増殖を進めますので、そのはたらきを阻害す ることでがん細胞の増殖を抑えます。 |
pazopanib |
パゾパニブは、進行性腎細胞癌の治療薬として海外で承認されています。パゾパニブは血管内皮細胞増殖因子受容体など数種類のチロシンキナーゼ阻害剤です。
また、パゾパニブは他の癌治療にも研究が進められています。 |
sorafenib |
ソラフェニブは、進行性腎細胞癌や一部の肝細胞癌の治療薬として海外で承認されています。ソラフェニブはチロシ ンキナーゼの阻害剤で、阻害するキナーゼのひとつは血管内皮増殖因子に結合することで新生血管生成を阻害します。また、ソラフェニブは細胞を増殖させる酵 素のはたらきも阻害します。 |
sunitinib malate |
スニチニブは、転移性腎細胞癌患者やイマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍患者の治療薬として海外にて承認を受けています。スニチニブはチロシンキナーゼの阻害剤です。このキナーゼという酵素群を阻害することで、血管新生および細胞増殖を促進するシグナル伝達を妨げます。 |
乳がん
一般名 |
海外承認状況 |
anastrozole |
アナストロゾールは、閉経後の女性の乳癌の治療薬として、海外にて承認されています。 アナストロゾールはアロマターゼの活性を阻害することにより、アンドロゲンからのエストロゲン生成を阻害し、乳癌の増殖を抑制します。
|
bevacizumab |
ベバシズマブは、血管内皮増殖因子に対するモノクローナル抗体で、海外では非小細胞肺癌患者、転移性の乳癌患者および結腸直腸癌患者の治療に承認されています。ベバシズマブは血管内皮増殖因子に結合することで新生血管の成長作用を阻害します。 |
capecitabine |
カペシタビンは手術不能又は再発・転移性乳がん、結腸がんにおける術後補助化学療法、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんの治療薬として海外で承認されています。 |
celecoxib |
セレコキシブは、シクロオキシゲナーゼ(COX-2)という酵素を選択的に阻害することで、炎症を引き起こすプロスタグランジンという物質の生成を抑制します。 |
fulvestrant |
フルベストラントは、閉経後の女性の乳癌の治療薬として海外にて承認されています。このフルベストラントは、他の抗エストロゲン薬の療法後に、他の部位にも拡がったエストロゲン受容体陽性の乳癌患者の治療に使用されています。
フルベストラントは、その他の種類の癌の治療にも現在試験中です。 |
ixabepilone |
イクサベピロンは、転移性又は進行性乳癌患者でアントラサイクリンおよびタキサン系薬剤による治療が奏功しなかった患者において、カペシタビンとの併用療法として承認されています。
また、イクサベピロンは、転移性又は進行性乳癌患者で、アントラサイクリン、タキサン系薬剤およびカペシタビンの治療が奏功しなかった患者の単独療法として承認されています。 |
lapatinib |
ラパチニブは、進行性又は転移性乳癌患者で、HER2過剰発現でかつアントラサイクリン、タキサン、およびトラ ツズマブの治療を受けたことのある患者に対し、カペシタビンとの併用療法として承認されています。またラパチニブは、閉経後女性でホルモン受容体陽性の転 移性乳癌患者でかつHER2過剰発現でホルモン療法が求められる患者に対し、レトロゾールとの併用療法が承認されています。
また、ラパチニブはレトロゾールとの併用で、HER2が過剰発現するホルモン受容体陽性転移性乳癌でホルモン療法適用となる閉経後女性の治療薬として承認されています。 |
letrozole |
レトロゾールは、閉経後女性の乳癌の治療における単剤療法として海外にて承認されています。レトロゾールはアロマターゼの活性を阻害することにより、アンドロゲンからのエストロゲン生成を阻害し、乳癌の増殖を抑制します。 |
子宮・卵巣がん
一般名 |
海外承認状況 |
oxaliplatin |
オキサリプラチンは、腫瘍切除手術を受けた大腸癌患者に対する治療薬として、またオキサリプラチンは、進行性または再発性の結腸直腸癌に対する治療薬しても承認されています。プラチナ製剤ベースの薬剤です。 |
erlotinib |
エルロチニブは局所進行または転移性の非小細胞肺癌患者の治療薬として承認されています。また、エルロチニブはゲムシタビンとの併用で切除不能、あるいは転移性・進行性の膵臓癌患者の治療薬として承認されています。 |
その他
一般名 |
海外承認状況 |
anagrelide hydrocholoride |
アナグレライドは、骨髄増殖症候群にともなう本能性血小板血症の治療薬として海外で承認されています。血小板数を減らす作用があります。
|
cidofovir injection |
シドフォビルはAIDS患者のCMV網膜炎の治療薬として承認されています。 |
erlotinib |
エルロチニブは局所進行または転移性の非小細胞肺癌患者の治療薬として承認されています。また、エルロチニブはゲムシタビンとの併用で切除不能、あるいは転移性・進行性の膵臓癌患者の治療薬として承認されています。 |
isotretinoin |
イソトレチノインは重いにきびの治療薬として海外で承認されています。神経芽腫等の悪性腫瘍の治療薬としても期待されています。 |
plerixafor |
造血幹細胞を動員させる作用があるプレリキサフォルは、非ホジキンリンパ腫・多発性骨髄腫の患者に対し、自家移 植を行うための幹細胞を収集した後、さらなる造血幹細胞採取を末梢で行うため、G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)との併用で造血幹細胞を骨髄から末梢 血に動員させる薬剤として海外で承認されています。 |
sirolimus |
シロリムスは免疫抑制剤の一種で、臓器移植への拒絶反応の予防薬として承認されています。
抗がん作用や免疫抑制作用、血管新生抑制作用などの効果も期待されています。 |
temozolomide |
多形性膠芽腫、ニトロソウレア・プロカルバジン療法に効果が認められなかった未分化悪性星状細胞腫の治療薬として承認されています。 |
zoledronic acid |
ゾレドロニックアシッドは、 悪性腫瘍によって生じる高カルシウム血症、骨パジェット病、閉経後女性の骨粗鬆症の治療薬として海外にて承認されています。
また、ゾレドロニックアシッドは、多発性骨髄腫および骨転移した癌に対しても、他の薬剤との併用で承認されています。
ゾレドロニックアシッドはその他の種類の癌の治療にも現在試験中です。 |